ミャンマー(英語:Myanma)は、東南アジアのインドシナ半島西部に位置する共和制国家です。首都はネ-ピ―ドーです。ミャンマーの面積は68万平方キロメートル(日本の約1.8倍)、人口は5,114万人(2019年推計(ミャンマー入国管理・人口省発表))です。人口に占める若者の割合が多い。アメリカ政府のThe
World Factbookのデータによると、ミャンマー人の平均年齢は30歳です。比較対象として日本人の平均年齢を49歳です。また、生産年齢人口にあたる15〜64歳の人口割合が、国民人口の約7割をしています。つまり、ミャンマー人は技能実習の担い手が多いということです。

ミャンマーは、国土が南北に長いため、地域によって気候が異なります。北部は温帯で、中部から南部にかけては熱帯で高温多湿です。ラオスは1年を通じて熱帯モンスーン気候ですが、北部の山岳地帯は乾季には気温が下がります。両国ともにおよそ暑期(2月下旬~5月中旬)、雨期(5月下旬~10月中旬)、乾期(10月下旬~2月上旬)に分けられます。

ミャンマー人技能実習生が日本で働く理由
ミャンマーは新たな技能実習生の主要送り出し国として注目を集めています。
2013年に1,700名程度だった実習生の数は、2022年には15,000名を超え、10年間で約10倍にも増加しています。
ここではその理由をご紹介します。
1.ミャンマーは親日国
ミャンマーは親日国として知られています。日本政府はミャンマーへの経済援助を積極的に行っていて、鉄道や水道などのインフラの整備が日本の援助によってもたらされています。
また、日本のアニメや漫画はミャンマーでも人気です。
2.政変の影響
2021年にミャンマーで発生した政変により、ミャンマーは各国から経済制裁を受けて経済的に困窮しました。その結果多くの若者が国外に仕事を求めるようになり、日本での技能実習も選択肢の一つとして実習希望者が増加しました。
3.賃金
ミャンマーの製造業に従事する労働者の平均賃金は付き12,000円程度、最低賃金は日給320円程度…など、周辺の国と比べても低水準となっています。ミャンマー国内で働くよりも多くの収入を得られるため、日本で働くことをチャンスだと捉え来日する人も多いです。
ミャンマー人の国民性
性格は人それぞれですが、国民性や特徴を知っておくと日頃のコミュニケーションを円滑に進めやすくなります。
1.温和で親切な人柄
ミャンマーの国民の多くは敬虔な仏教徒で、現世で功徳を積むことで来世の幸せを願う上座部仏教を信仰し、その教えに従い生活しています。
仏教の教えはミャンマー国民の人柄にも現れていて、温和で親切な人柄がミャンマー人の代表的な性格といわれています。
2.楽観的
ミャンマーをはじめとした東南アジアの国出身の人は、楽観的な人が多いです。小さなことにくよくよしないという意味ではプラスの要素でもあります。
3.目上の人を敬う
仏教では他者を尊重し、謙虚な態度で接することを重要視しています。目上の人は経験や知識を持っている存在であり、特に尊敬の念をもって接することが求められます。この教えから、ミャンマーでは目上の人を敬うように教育されて育ちます。
実習においても同じことが言えます。目上の人に当たる上司を敬い、素直に指示を聞いて真面目に仕事に取り組む実習生が多いです。
4.日本人と似た感覚を持っている
目上の人を尊敬し、言われたことを守る、礼儀正しい、空気を読むなど、日本人と似たような感覚を持っています。
5.叱られることに慣れていない
ミャンマーの人たちは温和で穏やかな性格で、人に対してしかりつけるという習慣がないため、叱られることに慣れていません。
他の人の前で大声で注意をされてしまうと、個人の尊厳が傷つけられたと感じてしまう人もいます。
仕事上どうしても叱らなければならない場面では、できるだけ個別に呼び出して、叱られる理由がわかるように説明し注意しましょう。また、全体に周知する必要がある場合でも、優しい口調で伝えるようにしましょう。
ミャンマー人の日本語の上達スピード
技能実習生は来日前に日本語の勉強をしてきますが、多くの場合、基本的な日本語の読み書きができる程度の状態での来日となります。
日本語での会話がうまくいかないままだと、受け入れ企業からの指示が通りにくいだけでなく、実習生本人も言いたいことが使えられません。そのストレスから失踪や帰国に繋がるおそれもあります。
実習生が日本語を習得しやすくするために、コミュニケーションしやすく、学習ができる環境を整えておくことが大切です。
ミャンマー語(ビルマ語)は日本語と文法が共通していて、言葉の並びが主語→目的語→動詞となっています。日本語の単語を覚えてミャンマー語と置き換えるだけで日本語として成立するので、他の国の実習生と比べて日本語の上達が早い傾向があります。